1964年開院
神奈川県茅ヶ崎市の産科・婦人科・不妊治療・美容皮膚科

下田産婦人科医院

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高度生殖補助医療について

高度生殖補助医療とは

精子や卵子(配偶子)や受精卵(胚)を体外で取り扱う治療のことを高度生殖補助医療(ART:Assisted Reproductive Technology)といいます。
1978年にイギリスで世界初の体外受精-胚移植による赤ちゃんの誕生が報告されました。日本では、1983年に体外受精による初の赤ちゃんの誕生の報告がされ、2018年には年間56,979人の赤ちゃんが誕生しております。これは年間の出生児全体の約16人に1人がARTの治療により誕生したことになります。また、2018年までに累計650,333人がARTにより誕生しています(日本産科婦人科学会報告より)。

生殖補助医療の実施件数について

2018年のARTの治療実施件数と妊娠数(妊娠率)、出生児数は下記の表の通りです。

生殖補助医療の実施件数

高度生殖補助医療のリスク

妊娠成績と流産のリスクについて

生殖補助医療においては、女性の年齢が高くなると妊娠率、生産率が低下する一方、妊娠あたりの流産率が上昇する傾向があります(下図)。

妊娠成績と流産のリスク

(出典 日本産科婦人科学会 2018年ARTデータブック)

多胎妊娠のリスクについて

子宮に戻す胚の数を増やすと多胎妊娠率のリスクが増加します。多胎妊娠では単胎妊娠に比べ、妊娠高血圧症候群等の妊娠合併症や早産、低出生体重児の出産、帝王切開分娩のリスクが高くなります。長期の入院管理が必要となることもあります。

異所性妊娠(子宮外妊娠)について

異所性妊娠とは、胚が子宮内膜以外の部位に着床してしまうことで、胚移植によって子宮内に戻された胚が移植された胚が卵管等に移動することで起こります。異所性妊娠の頻度は、全妊娠例の約1%とされ、卵管に着床することが最も多いと報告されています。自然妊娠では、卵管を通過する過程で成長した胚が子宮に移動せずに、卵管に着床してしまうことで異所性妊娠が起こります。
生殖補助医療においても異所性妊娠を100%予防することはできませんが、発生頻度は自然妊娠と同程度と考えられています。

出生児の先天異常について

日本産科婦人科学会の報告では2018年に高度生殖補助医療(胚移植)によって出生した児は、59,979人であり先天異常が認められた児は1331人(1.7%)とされています。自然妊娠での先天異常の発生頻度は1~2%と報告されていることから、高度生殖補助医療での出生児の先天異常の頻度は自然妊娠の先天異常の頻度と同程度と考えられます。
しかし、先天異常の発生や児の長期的な予後、次世代への影響については、今後も注意深く観察していく必要があります。

高度生殖補助医療の流れ

高度生殖補助医療の流れ

①治療を始める準備

ART説明会の参加(参加が困難な場合は動画視聴でも可)
他院でARTを受けたことのある方も当院での治療について理解していただくため、動画視聴をお願いしております。

②治療を始める前に必要な検査

  • 感染症検査(夫婦):B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIV
  • 血液検査:血算、生化学、凝固因子
  • ホルモン検査:E2、LH、FSH、PRL、P4、TSH、T4、AMH
  • 子宮鏡検査
  • 子宮卵管造影検査または卵管通水検査
    *全身麻酔を行う際には事前に心電図検査があります

③治療を始める前に提出書類

  • 戸籍謄本(婚姻関係の方)または住民票(事実婚方)
  • 同意書3通
    (体外受精-胚移植同意書、顕微授精-胚移植同意書、胚凍結保存に関する同意書)

④治療開始(必要に応じて卵巣刺激を行います)

複数の卵巣刺激方法の中から、治療周期のホルモン状態等を考慮して卵巣刺激方法を決定します。

⑤採卵

卵巣内に発育した卵子を体外に取り出す処置です。

⑥受精操作(体外受精、顕微授精)

受精方法は標準体外受精(IVF)と顕微授精(ICSI)の2種類あります。

⑦新鮮胚移植

体外で成長した胚を子宮内に戻すことを胚移植と言います。

⑧胚凍結

複数の胚が成長した場合、胚を凍結保存することができます。

⑨融解胚移植

凍結保存を行った胚を融解し子宮に戻すことを言います。

⑩黄体期管理

着床環境を維持するために黄体ホルモンの補充として膣錠の挿入または内服をしていただきます。

⑪妊娠判定

血液検査でhCGの値を測定して妊娠の有無を判定します。